2022年6月19日
前回古賀政男音楽博物館けやきホールでのカラオケ大会・歌謡ショーのことを書きましたが、コロナ陽性者減少傾向で、私もそうした催しで司会をする機会が少しずつ戻って来ました。でも様々なところでコロナ禍前とは異なる変化に出会います。
消毒検温・マスク着用・声援や起立及び席移動の禁止、演者が客席に降りること、握手も禁止、これらは当たり前のことになりました。
一時は感染予防の観点からチケットの半券切りはお客様自ら、パンフレットの受け渡しはせず等厳格に履行されていましたが、ここのところコンサート等でも「禁止」がだいぶ緩和されて来た感があります。
コロナ禍の禁止事項の一つに、客席から舞台演者へのプレゼント直接渡し禁止(祝儀花束等は受付預け)がありました。
先日中野のホールで同様の催し司会をさせて頂きました時、前もって「ご遠慮のお願い」はしていたのですが、舞台迄ご祝儀などをお持ちになる方が数人居られました。
やはりファンは直接渡したいもの、それは充分理解は出来るのですが、コロナ禍以前と異なるのは「直接『手』渡してはいけない」からと考えたからでしょう、最初の方が歌い手さんに手渡しではなく舞台の板の上に置いて行ったのです。
すると次の方も、続いての方も同じように、祝儀袋もお菓子の包みも、そして花束も・・・まるで「お供え」の様に。
私も以前応援するアーティストの公演でプレゼントを渡したことがあるのですが、舞台前迄出て行く勇気やタイミングなどを意識して結構緊張したことを思い出します。
この皆さんも勇気を振りしぼって届けて下さったのですからありがたい限りではあるのですが、でも読者の皆様想像してみて下さい、頂く方が和服の女性、その方がかがみこんで舞台の床から「回収」する姿を。正直あまり綺麗な光景ではありません。
おのず司会者が出て行ってお手伝いさせて頂きました。
コロナ禍で変わった現象を感じた次第です。
(日本司会芸能協会・副会長)