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司会にとって音響は大切、歌手には?

メガネと楽譜

2024年12月16日

〈司会にとって音響は大切、歌手には?〉


 今月に入りディナーショーの司会をさせて頂くことが多いのですが、その中には「ディナーショー形式」と敢えて言わせて頂きたいお席があります。


 コロナ禍前はホテルのバンケットフロアーや、宴会場を持つ会館等での開催が主でした。しかし最近はキャパシティー100名以下のカラオケパーティールームやカラオケラウンジを利用される歌い手さんが多くなりました。


 予算安価で軽食や飲料が出され「カラオケが掛かる」のですからまぁ適してるとは言えるのでしょうが、普段素人が歌っているのと同じ条件下で「ディナーショー」と名付けてそれなりの料金には違和感を感じます。


 先日名の有る歌手の司会をカラオケラウンジでさせて頂きました。何と音響さんが入って居らず曲出しはお店のスタッフさんが飲み物を提供しながら掛け持ちでなさるのです。しゃべりの時はリバーブを切って頂く様にお願いしてもホワンホワン、曲のスタートは間が空いてタイミングは合わず、イントロナレーションをかぶせてもカラオケの音量は下がらず、勿論照明さんも起用されていないので、客席を廻る際はスポットライトは当たらず薄明りの中で歌声を届けていました。


 歌手にとって一番大切なのは綺麗に聴かせる音響と美しく輝かせる照明、そしてスムースな進行ではないかと思うのですが、ご想像下さい。


(隔週月曜日掲載、日本司会芸能協会・副会長)

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