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演じる衣装

メガネと楽譜

2024年7月29日


 声優の小原乃梨子さんが今月12日に88歳で亡くなりました。

 アニメ「ドラえもん」の「野比のび太」、「未来少年コナン」、「アルプスの少女ハイジ」のペーターの声など幅広い持ち役で活躍されました。声でアニメの役に入り込む、なかなか出来ない技です。


 声優で括りましたが、女優、ナレーター、朗読家、講演とマルチで活動もされました。

 草創期のテレビドラマに出演、その後新たに生まれた洋画の吹き替えをこなしました。

 ブリジット・バルドー、シャーリー・マクレーン、カトリーヌ・ドヌーブと云った映画史に残る名女優の〈声〉を担当したのです。


 小原さんの知る人ぞ知る名言ですが、「とにかく向こうは大スターですから、ジーパンでは声が出ませんでした。そうかと言ってコスチュームプレイでロングドレスを着るわけにいかないから、シルクのスリップ着たりして、いい女風にしてやりました。」〈ジーパンでは声が出ない〉納得。


 着るものって本当に大事、俳優は「役柄の衣装を付けるからその役に入り込める」のでしょう。身近な生活環境の中でも、例えば白衣を着ていない医者や看護師、薬剤師だったら如何でしょうかね。何事も自分の役に入り込む、自分を近づけることが大切なのですね。


 先日ある歌い手さんが歌と全くそぐわないお服をまとって歌って居られました。


(隔週月曜日掲載、日本司会芸能協会副会長)

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